メゾン・ド・ヒミコ

ネタバレ！しまくり！気をつけろ！

ある日、塗装会社に勤める沙織が借金返済のために風俗情報誌を眺めていた時、雨の中を彼は訪ねてきた。やってきたのは美しい男だった。
彼の名前は春彦。沙織がまだ小さい頃、家を出ていった父親「ヒミコ」の恋人。
ヒミコは家を出たあと銀座で「卑弥呼」というゲイバーのママをやっていたが、ある日を境に引退し、今は海沿いの小さな町でゲイのための老人ホームを開いている。そして彼は今、死の床にある。
春彦はヒミコを愛するあまり、娘に会わせてやろうと画策し、嫌がる沙織に金をちらつかせてまんまと沙織をホームにおびき寄せる。破格の待遇に沙織はぐうの音も出ず、仕事が休みの日曜にホームの雑用をやることになった。
ホームにいる人間は当然みんなゲイ。個性豊かな彼らに最初は嫌悪感を抱くものの、だんだんと打ち解けていく沙織。でも、母と自分を捨て自分の好きな道に進んだ父を許すことはできなかった。
ある日、会社に春彦から電話がかかってくる。「金払うから来てくれないかな。ヒミコが・・・ヒミコが血をいっぱい吐いたんだ」駆けつけた沙織に春彦は言う。
「愛なんて意味ないじゃん。欲望なんだよ。欲望が欲しいんだよ」
そんな時、ホームの住人の一人ルビイが脳卒中で倒れる。介護環境にないホームでは面倒が見られない。でも、幼い頃に家を出た彼がゲイであることを、息子は知らない。
春彦が身体を投げ出してまで繋いでいたホームのパトロンが逮捕された。「こんなホーム、つぶせばいいわ」ヒミコは言う。つぶしたくないという春彦。
「ずっと一人だったからさ、ヒミコに会うまで」「私は今も一人よ」
ある日、盛り上がったゲイたちと出かけたクラブで、春彦は沙織にキスをした。
「なにしてんの？」「え、キス」
二人は寝ようとするが、うまくいかない。
「触りたいところ、ないんでしょ」
沙織たちを捨てて家を出たことを後悔してないと言うヒミコに、沙織は言う。
「やっぱりママのためにあんたにことを許さない」
ヒミコは言う。
「・・・あなたが好きよ」
ルビイは結局ゲイであることを隠したまま息子に引き取られた。それが「賭け」であることを吐露するホームの住人たちに沙織は罵声を浴びせる。
「好き勝手やって最後は嘘ついて息子に押しつけるなんて、ほんとに虫酸が走る！」
ホームを飛び出した沙織は、激情のままに会社の専務と身体を重ねる。
ヒミコが死んだ。
春彦は荷物を取りに来た沙織と対面し、専務と寝たことを羨ましいという。
「おまえがじゃないよ、細川さんが」
二人は別れる。
冬になって、沙織の会社に依頼が来る。
かけつけたホームの壁には落書きがしてあった。「サオリに会いたい」

ながっ！書き出したらとまんねーのなんのって。朝と昼休みと使ってやっと終わったよ！
いやー好きだわこの映画。スクリーンで見たかった。見ればよかった。
気持ちは繋がってるんですよね、この２人っつーかヒミコも入れて３人。春彦と沙織はお互いに思い合ってるのに、身体で繋がることはできない。沙織が春彦に惹かれてってるのがすごいわかって（例えば、春彦が「寝られると思う？」って言った専務を凝視するとことか。春彦が好きだから春彦が専務のどこに惹かれてるのか知りたかったのかな）切ないなあ。
３人が３人ともお互いに切ない気持ちを抱いているから、つかず離れずの距離を保っていてもそこはかとなく漂う緊張感がよかったです。
そして何よりもゲイ役の皆さんたちがすごい！ほんとにゲイみたい。明るく生きてても、それぞれ抱えてるものは重かったです。それでも明るく生きようとしてるのはすごい。ルビイが引き取られるとき、春彦とチャービーがルビーの部屋を片づけていて、「ピキピキピッキー」が書かれたハガキがたくさん出てきたときは泣けた。出したいけど宛先の分からないハガキ。
あと、特筆すべきは西島秀俊でした。彼、この役秀逸じゃない？　この人はいい人とかやるより鬼畜役の方が合ってる！！なんかねー、ラブシーンつかキスシーンが特によかった。
あと、春彦と沙織のキスシーンもよかったなー。すごいよかった。キスしたくなった。ってキモイよオレ！
衣装もよかったなー。沙織の衣装の襟がいちいち可愛くていちいち反応してた。もちろん春彦ぼっちゃまも最高！オダジョがあんなピチピチパンツ履く事って少ないですもんね。フリルブラウスも最高だったし、なによりゲイの方々の衣装が最高だった。みんな趣向が凝らしてあって。
そんでもって犬童監督は、女子より男子の方が描き方うまいっすね。もちろん柴咲コウちゃんはメイクダウンしてるわけですが、そのかわいらしさも描きつつ、でもオダジョの方が圧倒的にきれいでした。ジョゼのブッキーでも感じたことではあるけれども。
今私の手はアマゾンさんに金を払うかどうかで揺れています。すっごい欲しいんだけど、DVD手に入れると安心しちゃってほとんど見ないんだよなー！！でも欲しい！
長々とすみませんでした！