ダイスをころがせ! 真保裕一

ダイスをころがせ!〈上〉 (新潮文庫)

会社からはじき出された主人公が、昔女関係で揉めて音信不通だったライバル的同級生に懇願されて彼の衆議院選挙を手伝っていくうち、本当の政治のあるべき姿や家族の大切さを知っていく物語。会社で自らが深く関わり、またそのせいで会社を辞める原因にもなったプロジェクトに不正の陰がつきまとうのを知らされた彼は、元新聞記者の候補者と共にその真相を解明しようと奔走する。

これを読んだおかげで今回の選挙は投票する気がおきまして、会場に足を運んで参りました。
とはいえ、うちの選挙区には無所属がおらず、どのお方も後ろの政党臭プンプンだったのでその場で投票用紙を破り捨てたくなってしまったのですが、とりあえず名前は書いてきました。
この本の主人公のように、クリアな選挙をしてなおかつ自分の懐を暖めるためにではなく、日本の将来を見据えて政治をしてくださる方が私の選挙区にも立候補してくれるといいな。
しかしこの本を読んで、私たちの税金が「政党補助金」のような名目で何億も自民党やらに流れ込んでいる現実を初めて知りました。政党所属と無所属では圧倒的にカネの差が出ることも。
結局、党っていうのは利権のためにあるようなものなのでしょうかね。
国のために政治をしてやってるんだからえらい、っていう考え方を捨てては頂けないものでしょうか。